干潟
2011年01月26日
Canon A630
石垣島のヒルギ群落のあるマングローブ干潟。
潮が引くと現れる広大な干潟に、パチンコ玉より
少し小さめの砂の球が無数に現れます。
以前、ミナミトビハゼのエントリで紹介した干潟です。
写真左下の辺りにコメツキガニが居ます。
なかなか見事な保護色ですねぇ。
後ろ向きですが、眼と眼の間から砂の球を持っているのが
見えています。わかるでしょうか?
横から見ると、こんな感じ。
このように、上の方に持ち上げてクルクルと球を作り
ハサミで切り取るようにポイと廃棄します。
この砂の球、お察しの通り食事跡です。
砂の中の珪藻類や微生物、有機物を濾し摂って食べた後の砂を
このように球状にまとめて廃棄しているのです。
言ってみれば干潟自体の濾過装置の一部とも考えられますね。
コメツキガニの無数の巣穴は、砂の中への空気の補給にも役立ち
砂の撹拌も促されます。
また潮が満ちてくると砂球は崩れ、砂には微生物や有機物が補給されます。
育ったコメツキガニは、鳥等の上位生物に捕食され、系は連鎖していきます。
何かを察知して巣穴にスッと戻るのですが、ジっとしていると
またすぐに出てきて団子作りをはじめます。
この砂団子を次々と作っていく様子は、見ていて飽きませんね。
しかし、しゃがみこんでボ~っと砂面を眺めていると
はたから見たら、さぞかし不審者なんでしょうねw
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2010年03月02日
xacti C6
ミドリに輝く大きく突き出した眼をもったコイツ。
宇宙人でもカエルな軍曹でもありませんよ!
トントンミーとも呼ばれる、ミナミトビハゼと言う立派な魚です。
南西諸島の汽水域のマングローブ地帯や干潟に生息します。
この撮影場所は石垣島北部のヒルギ群落がある干潟です。
しかし、立派な魚とはいうものの、魚なのに水の中が苦手。
普段はだいたい、マングローブの根の上や岩の上に
胸鰭を使って、チョコンと乗っかっています。
胸鰭を動かす筋肉が発達していて、胸鰭を前足のように使い
這って移動する事が出来ます。
しかし、xacti C6はマクロには強いなぁw
姿はこんな感じ。
xacti C6
水中では普通の魚のように鰓呼吸をしているのですが、
陸上では体表を濡れた状態に保つ事で皮膚呼吸ができるだけで無く、
鰓蓋内に水を蓄える事でしばらくの間は鰓呼吸もできるそうです。
普通の魚は鰓呼吸と共に有毒なアンモニアを水中に排出しますが
陸上では呼吸が出来ないうえ、アンモニアを排出できず体内に蓄積し
脳障害を起こして、やがて死に至ります。
ミナミトビハゼは、アンモニアを無害なアミノ酸に変えて体内に貯えておき
水中に戻ってからアンモニアに戻して排出するというオドロキの能力を
持つので、陸上でも活動が出来るそうです。
呼吸方法から代謝物処理方法、生活空間までハイテク装備な
ハイブリッド生命体ですねぇw
トントンミーの呼称はその名前のように、危険を察知したり
潮が満ちてきて陸上まで逃げてくる時に、カエルのように
トントン、ピョンピョンと、尾鰭をバネの様に使って
陸上や水面を飛び跳ねて移動する事に由来するそうです。
トビハゼと共にアクアリウムでも人気があり、マッドスキッパー
と言う名前で親しまれています。
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